初心者の皆さんがテニスがうまくなりたいと思ったら、まずはテニスが上手な人からアドバイスをもらうと思います。
それは、練習会などで会った上手な人からだったり、通っているスクールのコーチからだったり、学生だったら先輩や監督からだったり。
アドバイスをもらうタイミングは、いろいろなシーンであると思います。
管理人は職業柄アドバイスをする側が多いですが、アドバイスを受ける側の人に知っておいてほしいなぁと思うことがあったので、今回は「上達につながるアドバイスの受け止め方」ということでお届けしていきたいと思います。
テニスが上手な人が、教えるのが上手とは限らない
初心者の皆さんがアドバイスを求める相手は、コーチや先輩など皆さんよりテニスが上手な人だと思います。
それは、
- バックハンドがどうしてもうまくいかないんですけど…
- サーブのトスが安定しないんですが、コツはありますか?
という具合に、皆さん自身がアドバイスをお願いすることもあるでしょうし、
- 前衛の動きはこうしたほうがいいよ!
- サーブはこうすると安定するよ
と、相手の方から進んでアドバイスをくれる場合もあります。
こんな時、みなさんはどんな風にアドバイスを受け止めていますか?
- ありがたいなぁ。さっそくやってみよう!
と、初心者の場合は多くの人が前向きに受け止めているのではないでしょうか?
でも、ちょっとまって!
自分よりテニスが上手な人からのアドバイスだからといって、全てを信じすぎる人。
要注意です!
職業でコーチをしている人は、生徒さんに必要なアドバイスを、適切な時に送ります。
たとえば、その生徒さんに直すべきポイントがいくつかあった場合に、まずは何からなおしていくのか、優先順位をつけた上で、今その生徒さんに最も適切なアドバイスを送っています。
それと比べて、例えば練習会で会って、その時だけアドバイスくれる人。
これまでの成長の経過なども見ていない、今だけのアドバイス。
もちろん、あなたに必要だからくれたアドバイスだと思いますが、盲目的に信じるのはよくありません。
「今」すぐやってみるべきアドバイスかどうかは精査が必要だ、ということです。
早く上達したい場合は、手当たり次第にアドバイスをうけるのではなく、長い目であなた自身をみてくれるような人にお願いしたほうが良いでしょう。
「複数人にアドバイスをもらい、わけがわからなくなる」のはソレダメ!
続いて、スクール生やテニス関係の友人で、たまにいるのですが…
いろんな人にアドバイスをもらいすぎて、何を信じていいのかわからなくなりパニックになっている人。
たとえば…
- スクールで違うコーチのレッスンを複数受講している。コーチ毎にアドバイスが違うから、何を信じていいのかわからない
- 練習会に行ったら、いつも大会に上位進出している憧れのAさんが居た。せっかくだからアドバイスをお願いしたのだけど、いつものコーチとは正反対のことを言われてしまった。何が正しいの?
- いつも練習しているAさんとBさんと練習をしたのだけど、沢山のことをアドバイスしてもらって、何から手をつけたらいいのやら。困った…
こんな人たちは、アドバイス過多になっている恐れがあります。
これは真面目な性格の人に多いのですが、1~10まで全部のアドバイスを漏れなく聞こうとして、そのすべてを実践しようとするのですが、結局なにも身についていない場合が多い。
このようなアドバイス過多の状態の人には、実践するアドバイスと今は実践しないアドバイスとを分けて考えることをおすすめしています。
というのも、以前、同僚のコーチが言っていましたが、プレーしながら覚えておけるアドバイスの数は最大で3つ程度なんだそうです。
実際、自分に置き換えて考えてみても、プレー中に意識できるのはせいぜい2~3というところでしょうから、あながち間違ってないなぁと思います。
…ということは、です。
いくら沢山アドバイスをもらったとしても、全部を意識することはできないということなのです。
せっかくもらったアドバイスですが、自分で取捨選択するということが大切、と覚えておきましょう。
アドバイスは、ひとまず実践してから取捨選択する
アドバイスが多くて、何をやったらいいかわからなくなっている人に関しては、意識するアドバイスを絞る作業が必要だとお話してきました。
取捨選択するためには、まずは一度アドバイスを実践してみるということが大切です。
- アドバイスを試してみたら、上手くいった → 継続して実践
- アドバイス通り試してみたけど、なんだかよくわからなかった → 実践しない
- アドバイスの意味がわからなくて、何をしたらいいのかわからなかった → 実践しない
つまり…
「理解できる」「やったら上手くいった」自分に合うアドバイスは継続して実践しよう!
「よくわからない」「上手くいかない」難しすぎるアドバイスは今は実践しない!
このように、アドバイスを自らの判断で取捨選択するのです。
今は実践しないと決めたら、そのアドバイスはひとまず横に置いておいて、継続して実践するアドバイスのみを意識しましょう!
せっかくもらったアドバイスを忘れてしまったらもったいない!と思ったそこの真面目なあなた。
忘れたくなければ、テニスノートを作って、そこに書き留めてみてはいかがでしょうか?
テニスノートについては、下記のページで詳述していますので、気になる方は下記の記事も読んでもらえるといいと思います。
【おまけ】グループレッスンでは積極的に質問を
フリーのコーチは別ですが、テニススクールで指導するコーチは、レッスンを受講する全員に平等にアドバイスをするように心がけています。
実際、スクールに勤務していたころ、なるべく生徒さんへのアドバイスは偏りのないようにとヘッドコーチに指導されました。
つまり、生徒さん側から何もリクエストがなければ、コーチからもらえるアドバイスは、他の生徒さんとほぼ同じ量だ、ということです。
けれど…
実は、他のスクール生より多くのアドバイスをもらえる、裏ワザがあります。
それは、見出しにも書きましたが「自らコーチに質問をする」ということです。
生徒さんから質問を受ければ、それにこたえる必要があるので、プラスでアドバイスをすることになります。
もともとのアドバイスがざっくりとした内容であれば、より詳細に、わかりやすくかみ砕いてアドバイスがもらえる場合もあります。
完全に受け身のスクール生さんと比べると、やる気が伝わるので、コーチ側の熱量も若干あがります。
ハッキリ言いますが、同じお金を払うなら、積極的に質問をした方が、お得です。
とはいえ、何を質問したらいいのかわからないよ!という方も多いと思います。
そんな方は、
「○○とアドバイスもらったけれど、なんだか上手くいかない。ほかにどういったポイントを意識したらいいですか?」
といった感じで、もらったアドバイスを踏まえて、少しずらしてプラスでアドバイスを求めるのがオススメ。
最初のアドバイスの詳細な説明に加えて、新たなアドバイスがもらえる可能性があります。
是非やってみてください。
まとめ
いかがでしたか?
ここまで「上達につながるアドバイスの受け止め方」ということで、おとどけしてきました。
テニスを成長させるために欠かすことのできないアドバイスですが、受け手の受け取り方によっては薬にも毒にもなるものなのです。
しかし、せっかくもらったアドバイスですから、是非いい薬として自分のテニスに活かしてほしい。
そのために、アドバイスは取捨選択が大事ということをお伝えしてきました。
取捨選択のポイントとしては
- 「理解できる」「やったら上手くいった」自分に合うアドバイスは継続して実践
- 「よくわからない」「上手くいかない」難しいアドバイスは今は実践しない!
という、自分の主観で判断します。
そして、今は不要と判断したアドバイスはノートに記して、しばらく寝かせておきましょう。いつか必要な時が来るかもしれませんよ。
さまざまな場面でもらうアドバイス、盲目的に信じるのではなく、自分で取捨選択しながら上手に向き合うことで、上達につなげていけたらいいですね。
今回はここまでです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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現在のコーチは、初級の頃から2年近く見て頂いています。通常レッスンでもプライベートレッスンでも、的確なアドバイスを押し付ける事無くして下さいます。怪我の再発防止や進級を見越して仰っているのが伝わるので、納得して受け止められています。コーチの思いに応えられる様に、練習に励みたいと思っています。
いつもコメントありがとうございます。
適切な時期に、適切なアドバイスを受けることで成長が促されることがあるでしょう。
テニス修行中さんは信頼できるコーチに巡り合えてよかったですね。
私もいち指導者として、生徒さんにそう思ってもらえるように精進したいと思います。