テニス・その他

【考察】子供のテニスいつからはじめるべき?プロが始めた年齢と実体験を踏まえてコーチが考えました

錦織圭選手や大坂なおみ選手が活躍するようになり、ますます人気スポーツになってきたテニス。わが子にも習わせてみようかなぁ…子育て中のママやパパなら一度は考えたことがあると思います。今ページでは、現在テニスコーチとして活動する管理人の実体験を踏まえ、子供にテニスを習わせるならいつからが効果的か、考えてみたいと思います。

※いろいろと書いてありますが、あくまで一個人の意見としてお読みくださるようにお願いいたします。



スクールは4歳から受講可能!でも焦る必要なし!

習い事をするなら早くから始めたほうがいい!

誰でもそう思いますよね。

実際、多くのテニススクールで年少からレッスンを受け付けているようです。下記は大手テニススクールのジュニアレッスンについて調べた表です。

 

スクール名 スクール数 レッスン最少年齢
ノア インドアステージ 全国・海外 29校 4歳~
コナミスポーツテニススクール 全国 21校 年中~
スポーツクラブ ルネサンス 全国 40校 4歳~

 

コナミスポーツテニススクールは年中と書いてありましたが、ノアインドアステージとスポーツクラブルネサンスは4歳からの記載でした。

4歳と言えば、幼稚園や保育園の「年少さんの学年で誕生日が来たらテニススクールに通うことが出来る」ということです。

 

 

管理人はスクールで年少クラスのコーチを担当していた経験があります。

我が家の長男も現在まさに年少さんで4歳児。これまで幾度となくテニスを教えてきました。

 

あくまで個人的な感想なので、そのつもりで読み進めてほしいのですが。

 

 

 

私は「年少さんから、あせって始めることはない」と思っています。



 

本格的にやるなら早く始めないと先に始めた子においつけないのではないか?
小さいころからやった方が、有利になるのでは?

誰もがそう考えると思います。

 

 

ただ、年少さんのレッスンはだいたい40~50分程度のレッスン時間、ラケットを使った練習は正味20分程度なものです。

 

 

少し考えてみてください。

年少からレッスンに入る子供はだいたいが「親の意思で」連れてこられます。

 

「はじめての場所で、大好きなママやパパとはなれて、よく知らない大人とやったこともないスポーツをする」

 

子供をお持ちの方ならご理解いただけると思いますが、これって年少さんくらいの子供にとってすごい一大事だと思いませんか。

 

 

先ほど、ラケットをつかった練習は正味20分程度とお伝えしましたが、あくまでスムーズにレッスンがすすめられた場合です。

 

「泣き出しちゃう子」

「ママと離れるのが嫌で全力でコートに入るのを拒否る子」

「先生聞いて~、今日ね~と延々とおしゃべりが終わらない子」

「テニスより鬼ごっこがいい子」

「水分補給からなかなか戻ってこない子」

「すでに幼稚園で力を使い果たしていて、眠くて不機嫌な子」

「もじもじして参加できない子」

年少さんのレッスンにくる子供は本当にいろんな子供がいます。

 



そして、先ほども少しお伝えしましたが、40~50分の中でラケットをつかって練習するのは正味20分。

 

レッスン時間には

「挨拶・準備体操(5分)」

「ウォーミングアップを兼ねたトレーニング(10分)」

「球出し練習(15分~20分)」

「ラリーや試合練習(5~10分)」

「クールダウンを兼ねたトレーニング・挨拶(5分)」

とたくさんの要素があり、途中途中にボール拾いや水分補給もあるからです。

 

ウォーミングアップの「鬼ごっこ」や「ボール遊び」で楽しくなってしまって、なかなかメインの練習に入れないなんて日常茶飯事です。

そして、子供は基本的に気分屋なので、スムーズにレッスンが進まないのは想定内。

コーチもプロなので、あの手この手で子供のモチベーションを上げるために努力しています。

 

 

が、はっきりいいます。

年少から始めても、年中からはじめても、年長からはじめても、週に一回のたった20分程度の練習量でそこまでの差はつきません。

 

もちろん、素質があって最初から上手に打てる子、全然打てない子いろいろです。

 

プレイアンドステイと言って、幼いころからテニスのゲーム性を楽しめるプログラムが広まり、テニスは以前と比べると小さい子供でもとっつきやすいスポーツになってきました。

ゴールデンエイジ(9歳~12歳頃)、プレゴールデンエイジ(5~8歳頃)という言葉も認知されるようになってきて、お子さんの成長にとって大事な時期と認識されている親御さんも沢山いることでしょう。

 

 

でも、テニスで必要なラケットワークは本人がやる気になれば、いつから習得しても遅くありません。

 

それよりも大事だと感じているのは、最近の子供は、ボールのバウンドがどうなるかを想像するのが苦手な子が非常に多いということ。そのほうが問題だと思っています。

 

 

だから、いきなりテニスコートでテニスをさせなくてもいいです。

いきなりテニスをさせなくとも、家でボール遊びをたくさんたくさんしてほしいと思います。

 

バウンドがわかる人とわからない人では、同じ時期にテニスをはじめても成長の度合いが全然違います。大人でもです。雲泥の差です。

 

だから、ここまで何度もお伝えしていますが、高いお金を払って年少さんからテニススクールにいれることはありません!

ぜひお家で、お子さんとたくさんたくさんボール遊びをしてください。

大きなボールでも結構です。

お子さんがワンバウンドでボールをキャッチできるように、パパやママが教えてあげてください。

ボールと友達になれてから、テニスをはじめるのはそれからで十分です。

 

  • スクールは4歳からOK
  • でも焦らないで
  • ボール遊びをたくさんして、成長の土台作りから始めよう

 



プロ選手はいつから始めたの?テニス開始年齢一覧

では、現在活躍しているプロ選手はいったい何歳からテニスをはじめたのでしょうか?

気になりますよね。

現在世界ランキングTOP10 にいる男女選手それぞれ10人について、テニスを始めた年齢を調べてみました。あわせて幼少期に一緒に取り組んでいたスポーツがわかった選手に関して併記していますので参考にしてください。

 

<男子世界ランキング(2020.3.2)>

ランキング/選手名/国/テニスを始めた年齢・幼少時に習ったその他のスポーツ(wikipediaより)

N.ジョコビッチ セルビア 4歳
R.ナダル スペイン 4歳(サッカー)
D.ティエム オーストリア 6歳
R.フェデラー スイス 3歳(本格的には8歳
D.メドベージェフ ロシア 6歳
S.チチパス ギリシャ 3歳
A.ズベレフ ドイツ 5歳
M.ベレッティーニ イタリア 4歳(サッカー・水泳・柔道も。専念したのは8歳
G.モンフィス フランス 4歳(バスケ)
10 D.ゴファン ベルギー 5歳

 

 

<女子世界ランキング(2020.3.2)>

ランキング/選手名/国/テニスを始めた年齢・幼少時に習ったその他のスポーツ(wikipediaより)

A.バーティ オーストラリア 4歳(バスケ)
S.ハレプ ルーマニア 4歳
Ka.プリスコバ チェコ 4歳
B.アンドレースク カナダ 7歳
S.ケニン アメリカ 5歳
K.ベルテンス オランダ 6歳
E.スビトリナ ウクライナ 5歳
B.ベンチッチ スイス 4歳
S.ウィリアムズ アメリカ 不明
10 大坂なおみ 日本 3歳

 

上記が現在世界ランキングTOP10の選手の一覧です。



ここから男女合わせて19選手(セリーナは不明のため除く)の平均開始年齢を求めてみました。

 

ズバリ平均開始年齢は【 5歳 】
ベレッティーニとフェデラーは8歳で算定。セリーナは含めていません。

 

どうでしょうか?

思っていたよりも小さい頃からはじめているなぁと感じましたか?

それとも慌てなくてもいいと思いましたか?

感じ方は人それぞれだと思いますが、管理人は「それほど焦らなくてもいいんだな」と感じました。

ビッグ3はやはり3~4歳からはじめていますね。一方でフェデラーが本格的にレッスンを受けるようになったのは8歳ということですから、決して早くはないです。

現在ビック3に最も近いとされているドミニク・ティエムは6歳からテニスをはじめたそうですが、小学校からはじめてもここまで上り詰めることができるのだと感じました。

 

おまけで、日本の選手も数名ご紹介します。

  • 錦織圭→5歳(サッカー)
  • 杉山愛→4歳
  • 伊達公子→6歳
  • 松岡修造→8歳
  • 青山修子→9歳

です。

 

  • 現在トップで活躍する選手の平均開始年齢は、ズバリ5歳
  • 錦織圭も5歳
  • 大坂なおみは3歳

 



管理人がはじめた年齢は9歳。練習頻度と結果について

ここからは管理人の実体験についてご紹介していきます。

長くなるので興味がない人は飛ばしてOKです。

 

 

 

では、はじめます。

まずはこちらの表をご覧ください。

 

学年 1回あたりの練習時間(頻度) 大まかな内容 到達点(結果)
小学3~4年 90分(週2回) ランニング・球出し・ラリー練習 1回戦負け
小学5~6年 180分(週4回) ラン・球出・ラリー・筋トレ・試合練習 2~3回戦負け
中学時代 180分(週6回) 県Sベスト8
高校時代 150分(週7回) 県S準優勝

Sインハイ出場

大学時代 150分(週4~5回) SD関東学生本戦

 

管理人がテニスを始めたのは9歳、小学校3年生の秋でした。

 

最初にお伝えしておきますが、管理人はもともと運動は得意ではありません。

どちらかというと苦手分野。走るのも遅くて小1のマラソン大会ビリ2でした。

しかし、母と兄がテニスをしていたこともあり、テニスは比較的身近なスポーツでした。そのため、自然と管理人もはじめる流れとなりました。

 

 

管理人がテニスをはじめた当時は「プレイアンドステイ」はありませんでしたので、最初から大人のラケットを使用し、大人のコートで練習をはじめました。

幼いこともあって非力だったので、ストロークはフォアハンドもバックハンドも「両手打ち」で指導されました。(中学1年生でフォアハンドストロークのみ片手に変更しました)



最初に示した表のとおり、小学校の頃はまだ始めてすぐだったので、練習時間も頻度も少なめ。一年もすると試合に出るように勧められるのですが、何度出場しても安定の1回戦負けでした。ぶっちゃけ全然楽しくありませんでした。

 

中学になる頃には、試合でも少しずつ結果が出るようになってきました。このころから、ようやく楽しくなりましたね。たぶんテニスをはじめてから4年たったころだと思います。

中学校の部活は週1回だけ出ればよかった科学部に在籍。部活のない日の放課後は、学校が終ったらダッシュでスクールに通い、毎日毎日練習をしました。レッスン時間は平日は夕方17時~20時頃まで。

土日は15時半ごろからトレーニングとランニング(6km)をして、早めの夕飯を摂ってから、17時頃から21時頃までテニスの練習というスケジュールでした。

中学時代は関東ジュニアへ出場できるくらいに成長することができましたが、学校名を背負って戦う中学生大会での最高成績は県ベスト8が最高でした。

 

 

高校に入ってからは毎日高校の部活動がありましたので、スクールは辞めて部活動に専念しました。朝7時半から8時半まで朝練、放課後は日没まで練習して、日没後にトレーニングやランニングをしました。

土日は一日練習です。だいたい9時ごろから、お昼をはさんで16時ごろまでやってたと思います。練習試合が組み込まれることもありました。

結果は先の表でも書いた通り、最高成績は県でシングルス準優勝。ダブルスは優勝。高校3年生の時シングルスでインターハイに出場しています。思うように結果も残せて、充実した高校生活を送ることが出来ました。

 

 

大学では体育会のテニス部に所属。週4日~週5日は練習しました。

結果はシングルス、ダブルスとも関東学生出場。リーグ戦では2部で単複レギュラーで出場しました。

総じて、大学テニスに関しては楽しめたと思います。



 

社会人になってからも細々とテニスを続けていました。

週1回、2時間程度。仕事が終わったあとに公営コートのナイターで気の合う友人を誘ってダブルスの試合練習のみしていました。

28~29歳の頃に県大会一般の部(年齢不問で誰でも出場可能)で女子ダブルスで2連覇することができました。

都市対抗の代表も約10年つとめました。

 

 

そして結婚、出産を経て現在に至ります。

 

第一子出産後はテニスコーチの職に就き、スクールに通う多くの生徒さんの成長を見守ってきました。とてもやりがいを感じる毎日でしたが、第二子の妊娠がわかり退職。第二子出産後、現在は子育てが生活の中心で、コーチの仕事はお休みしています。

 

 

これが、ざっと私がこれまで経験してきたことです。あくまで私の場合はこうだったというお話です。

テニスがどれくらい盛んなのかは各県によっても違いますし、年代が違えば異なる部分もあるでしょう。

持って生まれたセンスもあるし、同じだけやって勝てない場合もあれば、もっといい結果が出る場合もあると思います。

 

一概にこれくらいやったから必ず絶対にここまではいけるというものではありません。

ここまで述べてきたのは、あくまで「管理人の場合はこうだったよ」というお話です。

 



 

9歳、小学校3年生からはじめた管理人が、今、振り返ってみて思うことは「テニスやってて良かったなぁ」ということです。

でも、もし戻れるのなら「もう少しだけ早く始めたかったなぁ」と思います。理由は、もっと早く勝てるようになったかもしれないし、もっといい結果が残せたかもしれないからです。

やはりプレゴールデンエイジと呼ばれる5~8歳の頃に始められたらよかったのかもしれません。

 

でも「もっと早く始めてたら、もしかしたら大学まで頑張れなかったかもしれない」とも思ったりもするのです。

 

実際、10歳以下、12歳以下のカテゴリで全国に名を轟かせていた人が、いきなりいなくなるということもありました。いわゆる「燃え尽き症候群」というやつですね。

 

 

この記事を読んでいる皆さんは、お子さんにテニスを習わせたいと考えている方だと思います。

そんな皆さんに質問です。

 

あなたは、テニスを通じてお子さんにどうなってもらいたいですか?

お子さんにとって、いつ頃にピークをもって行きたいと考えていますか?

お子さんがテニスを習うことで、どんな人生を歩んでほしいですか?

お子さんに、プロを目指してほしいですか?

いま一度、立ち止まって考えてみてほしいと思います。

 

 

管理人は今、胸を張ってテニスが大好きだと言えるので、テニスを与えてくれた親には感謝しています。

 

  • 管理人は9歳からテニスを始めた。結果はおおむね満足。
  • 過去に戻ってやり直せるなら、もう少しだけ早く始めたかった。
  • プレゴールデンエイジの5~8歳頃にははじめられるとベスト?
  • 管理人は今もテニスが大好き。両親に感謝。

 



まとめ

いかがでしたか?

 

ここまでテニスを何歳から始めるの?

コーチが実体験から考えてみるということで、まとめてきました。

大変にまとまりのない文章になってしまい、申し訳ありませんでした。

 

 

だいたいのスクールは4歳から始められます。

プロは平均すると5歳からテニスをはじめています。

管理人は9歳からテニスをはじめましたが、おおむね楽しいテニス人生を歩んできました。

でも欲を言えばもう少しだけ早くテニスをはじめたかったかなぁ?と思っています。

 

ということで、あくまで個人の見解ですが、

テニスを始めるなら5~8歳のプレゴールデンエイジの時期がベスト!

ということで結論付けさせていただきます。

 

あなたはお子さんにどんなテニス人生を歩んでもらいたいですか?

まずはお子さんとボール遊びでもしながら、考えてみてください。

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