新型コロナウィルスが世界中で猛威をふるいはじめて、早数か月。日本では、4月7日に発令された「緊急事態宣言」がいよいよ全国的に解除されました。
秋には第二波がくることも予想されてはいますが、これまで閉鎖されていた全国のテニスコートで、ようやくテニスを楽しむことができますね。
そこで今回は、「新型コロナが収束した後、テニスを取り巻く環境はどのように変化していくのか」というテーマで考えていきたいと思います。
テニススクールはどうなる?
日本では先日、政府によって「新しい行動様式」について示されましたが、既に感染拡大が収束しはじめたいくつかの国では、各国のテニス協会を中心にテニスをするための「コロナウィルスなどの感染症対策ガイドライン」が発表されています。
日本でも今後テニスをする場合には、各地方自治体のルールとガイドラインに従う必要があります。
まずは、5月に入り公開された日本テニス事業協会(テニス事業者(テニススクール・クラブ)団体)のガイドラインについて見ていきたいと思います。
〇クラスターが発生しないテニス施設とは
(1)必要に応じて入場者の制限や誘導
(2)こまめな手洗い及びマスクの着用
(3)室内の換気
(4)人と人との距離を適切にとる
(できるだけ2mを目安に(最低1m)確保するよう努める)
(5)大声での会話を控える
(6)基本的な健康チェック
(7)利用者への注意喚起出典:https://www.jtia-tennis.com/covid19_tennis_guidelin_ver2.pdf
上記の他、詳細な内容についてもガイドラインには記述されています。
たとえば、
- お客様とスタッフはマスク着用を徹底する(但しプレー中を除く)
- シャワールーム・浴室の使用を禁止する
- 連絡先の特定できない人の利用を原則禁止する
- ジュニアスクール生の保護者観覧などは禁止(自粛)する
などです。
コロナ以前は多少の咳が出ていても参加される生徒さんはいましたが、コロナ後は体調が悪い時はレッスンには参加しないということが大前提となります。
「大声での会話を控える」となると、テニスコーチから生徒さんへの指導や指示だしなども、工夫が必要だなぁと感じます。
これに関しては、欧米のガイドラインでは1対1のレッスンが推奨されていました。
日本でも今後はより少ない人数でのレッスンへと変わっていくことになるのかもしれませんね。
「テニスをする際に気をつけること」については後述しますが、コロナ後はあらゆる配慮をしたうえでテニスを楽しむようになっていきそうです。
学生や社会人など、一般の試合の変化は?
国際テニス連盟(ITF)は、新型コロナウィルスの各国での制限解除がなされた後、競技活動を再開させる場合のガイドラインを公開しました。
ITF公式サイトによると…
- 選手同士は2m以上離れ、試合後の握手など身体的接触を避ける
- チェンジエンドの際は選手がそれぞれネットの別々のサイドから移動する
- ボールは選手ごとに別々のセットを使用し、プレーする前にしっかりマークしておく
- 選手同士で道具(ラケット、タオル、ドリンクボトルなど)を共有しない
- 試合はシングルスのみを行う
- 試合は無観客で実施する
発表された、上記のガイドライン第一弾は、主に対象を国内および地方レベルの競技会を対象としているとのことです。
あくまで各国政府の決定が優先されるとも強調されていますが、上記の内容が適用となると、テニスの大会は今後大きな変化が求められることになります。
個人的には、ダブルスの試合が今後どうなってしまうのかが非常に気がかりではありますが、大会に参加する側の私たち一人ひとりも、コロナ後の変化に柔軟に対応していかなければなりません。
プロの試合はどうなる?
- 無観客
- ロッカールームなし
- 主審とフェンスの外からサーブを判定する線審のみ
- ボールキッズなし
- 印をつけて、選手は自分のボールだけを触る
- 試合後の握手なし
上記は5月8~9日にアメリカ・フロリダ州で行われたプロテニスの大会で取られた感染防止策です。
この大会は新型コロナウィルスが世界的に流行して以降、アメリカで開催された最初のプロテニス大会です。
この大会では、試合後の握手がないかわりに、両者のラケットをタッチすることでお互いの健闘を称えあうという方法がとられたそうです。
グランドスラム規模の大会についてはどうなるのかはわかりませんが、下部大会ではこのような対応を取りつつ、少しずつ再開していくのではないでしょうか。
今後テニスをする際に気をつけること
それでは、今後私たちがテニスをプレーする際にはどんなことに気をつけたらよいのでしょうか。日本のガイドラインと諸外国のガイドラインについて見ていきましょう。
日本テニス協会が発表した感染症予防ガイドラインについて
日本テニス協会から「感染症予防 安心・安全テニスの心得」というガイドラインが公開されましたので、ご紹介します。
<出かける前に体調チェック>
- 検温により平熱の確認
- 発熱やせき、のどの痛みなど風邪の症状がない
- だるさ、息苦しさがない
- 臭いや味がいつもと同じ
<感染予防の基本>
- 三密(「密閉」、「密集」、「密接」)の回避
- 手洗い、アルコール等による手指消毒
- マスク着用
- 混雑する交通手段での移動を避ける
<レクリエーションテニスの留意点>
- プレイ中、お互いの距離を、2メートル以上確保
- ベンチ、ネット、審判台に手で触れない
- ベンチに座る際も社会的距離を確保
- 試合の始めと終わりの挨拶は握手ではない方法で
- プレイ中は手で顔に触れない
- テニス施設のルールを守る
日本テニス協会HPより
上記のガイドラインは、国際テニス連盟(ITF)、スポーツ庁、公益財団法人日本スポーツ協会の資料を参考に、日本テニス協会がテニス愛好者向けに作成したということです。
諸外国のガイドラインについて
ということで、テニスという同じ競技で、諸外国ではどのようなガイドラインが策定されているのか、ここからはいち早くガイドラインが公開されたアメリカやオーストラリアの例を参考にご紹介していきたいと思います。
この投稿をInstagramで見る
※状況は刻一刻とかわっています。あくまでも現時点での内容ということでお読みください。(2020年5月22日執筆)
練習前に気をつけること
- 待ち合わせ時間ギリギリに到着
- マスクの着用
- 手洗い、または消毒をする
- 新しいグリップテープ、ボールを使用する
- 手袋を着用する
- (水道の蛇口などに触らずに済むよう)水筒を持参
コート内で気をつけること
- プレーヤー同士の感覚は2m以上を保つ
- 極力ボールは素手で触れない。ラケットで拾って相手に渡す
- 握手やハイタッチは避ける
- ものの共有はしない
- チェンジコートはしない
- ラケットやボールに触れた手で顔を触らない
- トイレの前後、くしゃみや咳をしたさいなど、頻繁に手を石鹸で洗うか除菌する
- 4~6球を使い、自分が触るボールを相手が触るボールを、印をつけるなどして明確にわける
練習後に気をつけること
- テニスが終わったら、すみやかにコートから出る
- 石鹸を使って念入りに手洗いをする
- シャワーは自宅で浴びるようにする
コロナ後テニスにおすすめのアイテム
コロナ後に大活躍となるであろうのが、こちらです。
今までも、日焼け防止のための「フェイスカバー」はありましたが、従来のものは呼吸がしやすいように鼻や口部分が空いていました。
それでは、飛沫感染を防ぐことはできませんよね。
そこで、今注目を集めているのが飛沫の抑制のためにフルカバータイプのマスクです。
既に街中を走っているランナーの方が着用されているので目にされたことがあるかたも多いかもしれません。
実はこのアイテム、IPS細胞で有名な山中教授がコロナ感染防止対策として発信をしたそうなんです。
ほかにも、タモリ倶楽部などのTV番組でも紹介されたことも大きいようで、現在は売り切れ続出。
まもなくテニスコートも使用制限解除となることでしょう。
テニスではシングルスなどであれば不要かもしれませんが、テニススクールなどではそれなりの人数が息を切らせているので、このようなマスクを着用することで、多少なりとも飛沫感染が防げるのであれば着用したいところですね。
まとめ
ここまで、「コロナ後のテニスはどうなる?」ということで、お届けしてきましたがいかがでしたか?
これまで紳士のスポーツとしてマナーが重んじられてきたテニスですが、今後はさまざまな部分で新たなカタチが模索されていくことになりそうです。
コロナウィルスについては、新しいウィルスということで後遺症などまだまだ分からない部分が多い状態です。
ほかの感染症と同じようにワクチンがつくられたり、薬ができるようになるまでの辛抱と思って、引き続き気を引き締めて感染症対策を頑張りましょう。
予防し過ぎて悪いということはありません。マスクなどは熱中症対策を十分にしたうえで適切に使用していきたいですね。
今回はここまでです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
新型コロナウィルスの脅威が一日もはやくおさまりますように。
ブログランキング始めました。
1日、1クリック!応援よろしくお願いします。