全米オープン2020で女子ダブルス優勝のラウラ・シグムンド選手。全仏オープンではシングルスではノーシードながらベスト8へと勝ち進む快進撃を続けています。
一方、疑惑の2バウンド返球や、相手のメディカルタイムアウト中にベンチで食事を取るなど、さまざまなお騒がせエピソードも。
今回はドイツのラウラ・シグムンド選手についてwiki的プロフィールや過去の戦績、大坂選手との対戦成績や使用ラケット・ウェアについてまとめていきたいと思います。
【全仏2020】2バウンド?ベンチで食事?ラウラ・シゲムンドのお騒がせエピソード
1R 第1セット終盤の誤審で大逆転【動画有】
全仏2020の1回戦でシグムンド選手が、フランスのクリスティナ・ムラデノビッチ(世界ランク44位)選手と対戦した時のことです。
概要は下記の通り。
問題のシーンは第1セット、ムラデノビッチが5-1とリードしての第7ゲーム。セットポイントの局面だった。ムラデノビッチが放ったボールを、シグムンドが前に出ながらリターン。これがポイントになった。ムラデノビッチは抗議をするも判定は変わらない。
引用:https://news.livedoor.com/article/detail/18979492/
ネットニュースでも大きく取り上げられていました。
それでは問題のシーンの動画を見てみましょう。
Laura Siegemund saved seven points to win the first set, 7-5, over Kiki Mladenovic, but did the German *truly* earn the comeback?
A missed call and lack of sportsmanship would suggest otherwise.
Passport to #RolandGarros // https://t.co/wJ0wjjpH1b pic.twitter.com/hKWdfZaz2W
— TENNIS (@Tennis) September 29, 2020
う~ん。どう見ても2バウンドしていますよね。
一番近くでプレーしている本人が一番見えているとも思いますが、必死で追っていると自分でもどっちなのか判断がつかない場合もあります。
だから、シグムンド選手が故意に申告しなかったということもあるかもしれないし、本当にわからなかったということもあるでしょう。
いずれにしても、公平に判定を下すはずの審判が見逃してしまったという点が一番問題だと思います。
クレーコートではビデオ判定(チャレンジシステム)が導入されていません。そのため、このような人的ミスで誤審がおこってしまうのです。
その1ポイントだけで、試合に影響しなかったのなら仕方のないことで流せますが、そこから大逆転されてしまったのでは、話がかわってきます。
実際、1stセット5-1でムラデノビッチ選手がリードしていたところから、6ゲーム連取の大逆転となり7-5でシグムンド選手が取りました。
勢いそのまま2ndセットも6-3でシグムンド選手が取り、勝利が確定。これではムラデノビッチ選手がかわいそうだという声が上がるのも最もですよね。
ジョコビッチなども声を上げていますが、今後はこのようなことのないように、どんな場面でも正しく判定ができるようなシステムを導入すべきだと思います。
4R ベンチにデリバリー?試合中に食事をとる
続いてのお騒がせエピソードです。
4回戦でスペインのパウラ・バドサ・ジベルト選手(世界ランク87位)と対戦した時のこと。
概要は次の通りです。
シグムントは急いで食べた。相手のジベールがメディカルタイムアウトを取ったところ。バナナを片手に、関係者に何か食べるものを要求。コート外から容器を受け取り、ベンチに座ってフォークで食事を始めた。腰の治療を受ける相手をよそに、エナジーバーもガブリ。水を飲むと、ラケットでスイングを始めてゲーム再開に備えた。
引用:https://the-ans.jp/news/130140/
その時の実際の動画がこちらです。
Can you imagine anyone apart from Laura Siegemund doing this, @WTA? 🍴 #RG20
— Eurosport UK (@Eurosport_UK) October 5, 2020
ネットニュースではもぐもぐタイムならぬ「ガツガツタイム」と書かれているものもありましたが、めっちゃガツガツ食べてます。
イギリス公共放送のBBCの記事では
アンパイアは後にシグムンドに対し、こんなこと今まで見たことないと話し、シグムンドはお腹の調子がよくなかったため、試合前にあまり食事をとれなかったことを説明した
引用:BBCの記事より
と紹介されていました。
まず大前提ですが、チェンジコートやセット間などといった時間にベンチで何かを食べることはルール上問題ありません。
実際、錦織選手やBIG3らも、エンドチェンジでバナナやエナジーゼリー、エナジースティックなどを口に含みエネルギーを補給しています。
グランドスラムは男子であれば5セットを戦わなければなりませんし、長時間の試合でエネルギー不足になってしまわないように、試合の途中で簡単に口にできるものを食べるというわけです。
ちなみにジョコビッチはドライフルーツを食べているようです。錦織選手はウィダーのinゼリーが多いように思います。
しかしながら、今回のシグムンド選手のようにコートにデリバリーを頼んで、フォークを使ってガツガツ食事を摂るというのは、これまでに見たことがありません。
審判も同様のコメントを出しているようなので、きわめて珍しいシーンだったんでしょうね。
このエネルギー補給が吉と出たのか、相手の怪我の具合が思わしくなかったのかはわかりませんが、シグムント選手は相手のメディカルタイムアウト以降絶好調。7-5,6-2で勝利となりました。
ラウラ・シグムンドのwiki的プロフィール
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名前 | ラウラ・シグムンド |
---|---|
国籍(出身地) | ドイツ(フィルダーシュタット) |
生年月日 | 1988年3月4日(32歳) |
身長・体重 | 168cm・62kg |
利き手 | 右利き(バックハンドは両手打ち) |
シグムンド選手はエンジニアである父のHarroと、母のbrigittaの間に産まれました。シグムンド選手には2人の兄弟がいます。
両親の影響で3歳の時にテニスをはじめました。
シグムンド選手は4歳~7歳までサウジアラビヤのリヤド、9歳~10歳までインドネシアのジャカルタに住んでいました。
ドイツ生まれでありながら、ドイツ語の他に英語やフランス語が堪能なのは、幼少の育ちの影響もあるようです。
テニスをはじめて、シグムンド選手が憧れたのは、母国の英雄シュテフィ・グラフさん。
そのグラフさんに倣うように、シグムンド選手は2000年の時12歳以下のカテゴリでオレンジボウル(ジュニア最高峰の世界大会の一つ)のタイトルを獲得しています。
これは、ドイツ人としては憧れのシュテフィ・グラフ以降、誰も成し遂げていなかった快挙でした。
その後もめきめきと実力をつけたシグムンド選手。これまでにWTAツアータイトルをシングルスで2つ、ダブルスで6つ獲得しています。
世界ランキングのキャリアハイはシングルスで27位(2016年8月29日)、ダブルスで33位(2020年9月14日)となっています。
現在、シグムンド選手のコーチはアントニオ・ズッカ氏が務めています。
ラウラ・シグムンドの過去の戦績
シグムント選手は2006年にプロ転向しています。
グランドスラム各大会での最高成績は次の通りです。
<シングルス>
【全豪オープン】3回戦敗退(2016)
【全仏オープン】準々決勝進出(2020)※開催中
【ウィンブルドン】2回戦敗退(2019)
【全米オープン】3回戦敗退(2016)
<ダブルス>
【全豪オープン】2回戦敗退(2017)
【全仏オープン】3回戦敗退(2016・2019)
【ウィンブルドン】3回戦敗退(2019)
【全米オープン】優勝(2020)
<ミックスダブルス>
【全豪オープン】1回戦敗退(2017)
【ウィンブルドン】ベスト8(2019)
【全米オープン】優勝(2016)
シングルスでは現在開催中の全仏オープンでの準々決勝進出が最高成績となっていますが、女子ダブルスとミックスダブルスで既にグランドスラムのタイトルは獲得しています。
ミックスダブルスで全米を制覇した時のペアはマテ・パビッチ選手(クロアチア)。現在開催中の全仏オープンでは、男子ダブルスにエントリー。準決勝まで勝ち残っています。
女子ダブルスで全米を制覇した時のペアは、ベラ・ズボナレワ選手(ロシア)です。全仏オープンでも同じペアで出場していますが、既に敗退しています。
続いて、WTAツアーでの主要な結果についてみていきます。
<シングルス>
2016年7月スウェーデン・オープン優勝 7-5,6-1カテリナ・シニアコバ(チェコ)
2017年4月ポルシェ・テニス・グランプリ優勝 6-1,2-6,7-6クリスティナ・ムラデノビッチ(フランス)
<ダブルス>
2015年6月ロスマーレン・グラスコート選手権 優勝(ペア: アシア・モハメド)
2015年7月ブラジル・テニス・カップ 優勝(ペア:アニカ・ベック)
2015年10月BGLルクセンブルク・オープン 優勝(ペア:モナ・バルテル)
2018年10月クレムリン・カップ 優勝(ペア:アレクサンドラ・パノワ)
2019年9月広州国際女子オープン 優勝(ペア:彭帥)
こちらも、シングルス2タイトルに比べて、女子ダブルスでは5タイトル+グランドスラム1タイトル。ダブルスの方が戦績が上になっています。
ラウラ・シグムンドと大坂なおみとの対戦成績
ラウラ・シグムンド選手と大坂なおみ選手の過去に対戦は4度あります。
1度目は2016年3月インディアンウェルズ・マスターズでの対戦です。両者は予選で対戦し、この時は6-2,6-3でシグムンド選手が勝利しました。
2度目は2017年5月イタリアン・オープンです。この時もシグムンド選手が6-2,6-4のストレートで大坂選手を倒しています。
3度目は2018年4月チャールストン・オープンです。ここで初めて大坂選手がリベンジをはたしました。スコアは6-3,7-6.
4度目の対戦は2018年全米オープンです。この大会は大坂選手が優勝していますから、当然大坂選手の勝利です。スコアは6-3,6-2。
ということで、これまで4度対戦している両者の対戦成績は2勝2敗のイーブンです。
ラウラ・シグムンドの使用ラケット・ウェアについて
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ラウラ・シグムンド選手のラケットはYonex Ezone98です。
ラウラ・シグムンド選手のウェアはFILAを着用しています。
まとめ
ここまで「シグムンドのwiki的プロフィールや過去の戦績、大坂なおみとの対戦成績や使用ラケット・ウェアについても」ということでお届けしてきました。
いかがでしたか?
ラウラ・シグムンド選手についてまとめると…
- 2バウンド返球後大逆転勝利していたり、相手のメディカルタイムアウト中に食事していたのは本当
- 両親の影響で3歳からテニスをはじめ、幼少期はドイツではなく外国で過ごす。語学堪能。
- 大坂なおみ選手とは2勝2敗のイーブン。直近の2試合は大坂選手が勝利。
- ダブルスで2度グランドスラム優勝。シングルスは、現在開催中の全仏オープン準々決勝が最高成績。
- 世界ランキングのキャリアハイはシングルス27位、ダブルス33位。
- 使用ラケットはYonexのEzone98、ウェアはFILAを着用
ということがわかりました。
準々決勝の相手は第7シードのペトラ・クビトバ選手です。ウィンブルドンの2度の優勝経験を持つベテランで、シグムンド選手にとっては格上の相手になります。
試合は日本時間の明日10月7日に予定されています。時間は未定です。
全仏オープンでは非常にお騒がせな一面を見せていますが、まだまだ快進撃は続くのか。次の試合も楽しみにしたいと思います。
ラウラ・シグムンド選手については以上です。
最後までおよみいただきありがとうございました。
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