テニスノートの書き方
1)練習日誌としてのテニスノート
テニスに限らず、スポーツで一流になる選手はノートをつけている選手が少なくありません。
例えば、野球の大谷翔平選手やサッカーの本田圭佑選手などです。
(本田選手の夢ノートについてはこちらの記事でも記述しています。)
本田選手は、大叔父に当たる本田大三郎さん(カヌーでオリンピック出場)の教えにより小学生の頃から練習日誌をつけていました。
大三郎さんに「練習日誌をつければ上手くなるスピードが倍になる」と言われて書きはじめた練習ノートはすでに100冊以上になるといいます。
はじめてテニスノートをつけてみようかなぁとこのページを読んでくださっている人は、本田選手が100冊書いたなんて聞くと、たくさんたくさん書かなければいけないのか…としり込みしてしまうかもしれません。
でも安心してください。
本田選手も最初は3度の食事の記録をつけるのがやっとだったそうです。だから、最初は小さなことからで大丈夫。
例えば、「日にち」「天気」「練習場所」「練習相手」という程度でいいと思います。
そして、毎回つけるのに慣れてきたら、「練習内容と反省点」や「練習試合の結果」「次の練習のむけての目標や課題」など少しずつ内容を充実させていきましょう。
ちなみに、管理人が大学時代に書いていた練習日誌にはこんな内容が書かれていました。
〇〇年4月22日
今日はミスが多かった。テイクバックは早く意識しているし、軸も気にしている。何がわるいのかわからなかったが、練習の終わりごろ、“ため”を意識してみたら良くなった。
〇〇年11月27日
練習試合。相手の強打にもよく粘ることができた。相手のバックにロブを打って前に出て、ボレーで決めるというパターンがよく決まった。セカンドサーブが打ち込まれたので、うちこまれないサーブの練習をする
〇〇年12月20日
冬休みの自主練の目標:打ち込まれないセカンドサーブを20球連続で入れる
〇〇年2月24日
風邪をひいてしまった。大会まであと2週間。早く治さないと!(><)
最後のは、もはやただの日記ですね(笑)
でもこんな感じで、ゆるーくでOK。
社会人の皆さんは毎日練習をするわけではないと思いますので、テニスをやった後の10分ぐらいつかって、ノートを記入する時間が取れるといいのではないでしょうか。
2)試合の記録としてのテニスノート
続いて、テニスノートに試合の記録をつけていく、というスタイルです。
ちなみに、たまに登場する管理人の夫「えーちゃん」は試合の記録を残しています。
えーちゃんには秘密で、こっそり内容をお伝えします。
えーちゃんが記録している中身は次の通りです。
- 大会名
- ●回戦・スコア
- 試合の総評
- 良かった点
- 改善点
ちなみに管理人も学生時代は試合の記録を残していました。
その時に書いていた内容はこんな感じ。
- 対戦相手(所属)
- スコア
- ゲームの流れ(0-1、1-1、1-2、1-3、1-4…等)
- 相手の特徴(得意なショット・苦手なショット)
- もし次に対戦するとしたら?の作戦
- 試合から見つかった課題
試合に出ていない人はこれらを書くことはできませんが、出ていない人は一度でいいので試合に出てほしいなぁと思います。
理由は、試合を経験したほうが間違いなく上達の近道になるから。
テニスの上達…どこを目指すかにもよりますが、試合をすることで自分に足りないものが何かやゲームの楽しさに気づくきっかけにもなります。
ぜひチャレンジしてほしいなぁと思います。
そして、試合に出た時には、先ほど挙げたような内容を記録しましょう。
書くことで記憶に定着しますし、書いてあることを読むことで、時間が経った後でも、振り返って思い出すことができます。
その対戦相手ともう一度対戦することもあるでしょう。
その時に見直せば、一歩リードした状態で試合に入ることも可能です。
人の記憶はあいまいです。
頭で覚えておくことには限界があります。
ノートに記録しておくことで、あとから振り返ることができるようにしましょう。
これはのちに財産となります。
3)備忘録・メモとしてのテニスノート
つづいては、備忘録・メモとして、テニスノートを活用する、というスタイルです。
管理人は、社会人になってからこのタイプです。
書きたいときに、書くという点では1番ゆるい取り組みですね。
内容は「試合の最中に思い出したいこと」をメインに記しています。
試合をしていると、いい状態で戦える時と悪い状態で戦わなければいけないときとあります。
相手があるから当たり前のことなのですが、特に悪い時にその状態を抜け出す方法をノートに記しておくのです。
例えば…
<メンタル面>
- 緊張していると感じたら、笑顔をつくる
- 下を向かない
- ガッツポーズをする
- 声を出す
- ポイントとポイントの間をとる
- 後ろは我慢、前は頑張る!チャンスは決める!
<戦術面>
- たまには見せスマッシュ・見せポーチを打つ
- 2ゲーム連続で取られたら原因を考える
- ボディのサーブをまぜる
- センターセオリー
- ストレートロブを多用する相手なら2バックもやってみる
<技術面>
- 少しでいいから体重移動をする
- 軸足でためをつくる
- スマッシュは構えるのを早く
- 勢いのないボールは、足をつかって自分から打ちに行く
という感じです。
一つ一つの解説はしませんが、これらは管理人がノートに実際に書いている内容で、このノートは県大会で2連覇したときもベンチに広げて見えるようにしていました。
試合がはじまると、多くの人が目の前のことでいっぱいいっぱいになってしまい、冷静さをかいてしまうことがあります。
そんな時に、ノートを見返して頭を冷やす。建設的な、前向きな思考に切り替えるという点で、ノートは大きな役割を果たしてくれます。
いわば団体戦でいうところの、ベンチコーチです!
実際のベンチコーチと違って、その試合の対戦相手のことを分析はしてくれませんが、自分の調子が悪い時にしてしまう癖や、どこを気をつけると改善するかなど対処法は自分が一番わかっていますよね。
それらをノートに残しておくことで、同じ状態に陥ったときに、解決する足掛かりになります。
是非真似してみてください。
テニスノートをどのようなツールで残すか
テニスノートにどんなことを書いたらいいかについては、今実例を交えながらお伝えしてきました。
続いては、どのようなツールに残すか…というお話。
一般的には紙のノートに手書きがポピュラーですね。管理人もこれまでに5冊ほどテニスノートを書きました。
下の画像のような普通のキャンパスノートに書いていましたが、JTAが販売していた「Player’s note」というテニス専用のノートも使っていました。
一方で、現在はデジタル社会ですから、紙に書くよりいつも持っているスマホのメモに残すのが手軽という方もいるかもしれません。
ちなみにえーちゃんは、ブログに書き記しています。
また、使用したことはありませんが、テニスノートアプリというものもあるようです。
練習日誌については、紙でもデジタル媒体でもどちらでもOKだと思います。試合の結果についても。
テニスノートとペンは常に持ち歩いているわけではないでしょうから、いつも持ち歩いているスマホに残した方がいつでもどこでも書けるし見れるという手軽さがありますよね。
ただ、
試合中に見る「備忘録・メモ」として活用することを考えている場合は、紙のノートにすることをおすすめします。
というのも、基本的には公式な試合であれば、試合の最中に携帯電話を使用することはNGだからです。
試合中は基本的にコーチングはダメなので当然ですよね。
一般の大会、草トーなどではそこまで厳格に禁止はされていないとは思いますが、念のため紙のノートに記してコートに持ち込むようにすると周囲に誤解を与えないのではないかと思います。
参考までに。
テニスノートをつけてみてわかったメリット3つ
1)オンコートでも考える癖がつく
「練習日誌」にしても「試合の記録」にしても「備忘録・メモ」にしても、テニスノートをつけるということは、その日のテニスの練習や試合を振り返り、自分がどうだったのかを思いかえすことになります。
ノートに書くためには書く内容を考えなければなりません。
今日の練習で自分はどうだったのか?何が出来て何がだめだったのか。試合をして勝ったのか負けたのか。その原因はどこにあったのか。次はどんなことを意識して練習したらいいのか。
これらを毎回の練習後、ノートと向き合いながら考えることで、考える癖がつきます。
そして、それを繰り返し繰り返し行うことで、結果的にオンコートでも考えながら練習することが出来るようになります。
自分の頭で考えないでただ練習をしたり試合をしていても、成長はありません。
先ほども触れましたが、サッカー日本代表本田圭佑選手の大叔父でオリンピック選手の本田大三郎さんいわく「練習日誌をつければ上手くなるスピードが倍になる」んだそうです。
テニスノートを書く。たったそれだけのことですが、自分で考えて練習に取り組める人になることにつながり、結果的に上達のスピードに差が出るというのもうなずけますね。
2)練習が層のように積み重なっていく感覚が得られる
テニスノートを毎回テニスの後に書くようになるということは、テニスノートを見返すことにつながると思います。
たとえば練習の記録をつけていたとしましょう。
前回の練習では「バックハンドのクロスが短くなり、相手に攻撃されてしまった」とノートに書いてあったとします。
それを次の練習の前に読み返せば、その練習の時はバックハンドのクロスの場面で深くコントロールすることを意識するのではないでしょうか?
ノートがなければ、おそらく覚えてもいなかったことだと思います。
しかし、ノートに記していたことで、前回の練習での反省点を踏まえて、そこから練習をスタートすることができるのです。
そのため何度も何度も同じところで足踏みをすることなく、前に前に成長していくことができるというわけです。
それは、練習をするたびに層のように積み重なっていく感覚を感じることでしょう。
3)財産になる
自分で試行錯誤してきた記録は、のちのち財産になります。
たとえば、試合の結果であれば
- ○○さんは足が遅いから、フォアハンドで回り込んだあとのフォア側に早めのボールをおくると効果的
- △△さんは身体の正面にきたボールの処理が苦手だから困ったときは正面を狙う
練習内容であれば
- 調子が悪い時に、テイクバックをはやくしたら改善した
- サーブは□□□をイメージすると調子がいい
- 調子が良かった時のガットのテンション
など。
同じ人とまた試合で対戦した時や、調子が悪くなった時に脱却した方法として、その後に生きてきます。
まとめ
いかがでしたか?
ここまで「テニスノートをつけてみてわかったメリット3つ」ということでお届けしてきました。
テニスノートは短時間でできて、メリットも沢山ありますので、ぜひ多くの人に活用してもらって、一緒に上達していけたらなぁと思います。
今回はここまでです。
さいごまでお読みいただきありがとうございました。
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