日本女子テニス界に、輝かしい未来を感じさせる若き才能が現れています。埼玉出身園部八奏選手です。2008年生まれのこの若き新星、園部選手について、これまでの歩みを整理していきたいと思います。
テニスとの出会い
埼玉県さいたま市で育った園部選手。テニスを始めたのは、わずか4歳の頃でした。テニスを習っていた兄の影響を受け、「楽しそうだな」と思い、手にラケットを握ったことがきっかけでした。
途中バレエやピアノと言った習い事も経験しましたが、最終的には一番楽しいと感じたテニスに専念する道を選んだそうです。
好きこそものの上手なれ。
園部選手は、小学校・中学校と進む中で、週六回、一日三時間もの練習を重ね、徐々にテニスに没頭していきます。
次第に長身でサウスポーという恵まれた体格の園部選手は、パワフルなフォアハンドを武器に「守るよりも攻め続けるテニス」を志向していくようになりました。
IMGアカデミー留学
園部選手は、2022年2月からIMGアカデミー(アメリカ・フロリダ州)を拠点に活動を始めます。これは、盛田正明テニス・ファンドの支援を受けての留学で、錦織圭選手や西岡良仁選手といった世界で活躍する日本人プレーヤーに続くものでした。
この留学が園部選手にとっての転機となりました。
留学先のIMGアカデミーでは午前3~4時間、午後2時間、さらにフィジカル1時間という過密スケジュールで自身のレベルアップをはかりました。このようなアメリカでの厳しい環境の中でトレーニングを続けることで、園部選手は次第に世界を相手に戦う感覚を身に着けていったのです。
IMG留学以後、ジュニアランキングも急上昇しました。2021年度末時点で1667位だった世界ジュニアランキングは、2022年度末に85位、2023年度末には22位、2024年度末には7位となり、現在も飛躍を続けています。
四大大会ジュニアでの活躍
園部選手の名前を世界に知らしめたのが、四大大会ジュニアでの活躍でした。
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2024年全米オープンジュニア女子シングルスで準優勝。
2025年全豪オープンジュニア女子シングルスで優勝。これは日本人女子選手として史上二人目、沢松和子さん以来56年ぶりの快挙となりました。
また目を見張るのは決勝戦のスコアです。6-0,6-1とわずか54分で圧勝。その強さを数字でも示しました。この結果、ジュニア世界ランキングでもトップに躍り出るなど、まさに次世代の星として注目を集めています。
プロ転向
ジュニアでの輝かしい実績を引っ提げ、園部選手は2025年10月8日プロ転向を表明しました。
ジュニアからプロへの移行期には、相手のレベルや試合の質、長丁場のツアー日程など、環境面、体力面、経験値等差が出やすい部分があります。しかしながら、身長174センチ、サウスポーから繰り出される攻撃的なフォアハンドという武器に磨きをかけ、さらに守備や安定性、メンタルが向上していけば、かならずやプロで通用する選手となっていくことでしょう。
園部選手はまだ10代後半とキャリアのスタートラインに立ったばかりです。これからどんな活躍を見せてくれるのか期待に胸が高鳴ります。
使用ラケットについて
園部選手は中学生になる前頃から、wilson 「ULTRA TOUR 100」を使用していました。
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2025年時点では、「ULTRA TOUR 100 V4」を使用しています。
まとめ
園部選手はテニスをはじめてからわずか数年で世界の舞台に足を踏み入れた逸材ではありません。
子供時代からのたゆまぬ努力、IMG留学、そして実戦での結果という道のりを着実に築いてきた選手です。
この記事が、園部選手の歩みを知るきっかけになれば幸いです。
